2015年04月30日

南長野の素晴らしさは、施設だけじゃない

 4月26日にJ3リーグを観戦した。

 昨年はJ3リーグの試合を10試合観戦したが、今年は初観戦である。

 JFLの試合は遠隔地(宮崎)を含め、既に2試合参戦しているのに、である。



 理由は ・JFLとJ3はプレーの質が大きく変わらないこと
     ・J3に、つまんない野次のキツいチームがあること(特に東北の某チーム)


この2点が考えられる。

 それでも、J2に匹敵する戦力とサポーターがいるチームもある。
 それが、「AC長野パルセイロ」だ。


 今年3月に南長野運動公園総合球技場がリニューアルしたこともあって、先日行ってみた。

 まず目を奪われたのは、ヨーロッパみたいな外観である。コンクリートを隠したデザインに武骨な感じはなかった。

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 スタジアムの外周を1周して、四方からピッチレベルに風を通すスペース(大きい通風口)があることに気が付いた。芝の生育にも気を使ったデザインであることがわかる。



 中に入ってみて、見やすいという印象を持ったが、それ以上に「屋根が大きい」。

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 ほとんどの座席は屋根の下で快適に観戦できる。その屋根も、芝の生育を妨げないよう設計されている(南ゴール裏のみ1層なので、写真のとおり、ピッチ全体に太陽光があたる)。




 ここまでは、施設の話で、これからはそれ以外の話

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 ・J1ナビスコカップ予選並みのサポーターの大声援(どちらのサポーターも、楽しそうに応援していることに好感をもった)
 ・5,000人以上の観客動員
  (レノファ山口ファンも、遠隔地なのに100人近く来ていた)

 
 J2でも当たり前ではない光景である。

 序盤の上位対決ということもあって、選手も躍動した。
 
 特に、レノファの同点ゴールは、キレイな崩しで、見事だった。


 しかし、パルセイロファンのため息は少なかった。


 言うまでもないが、球技専用スタジアムは、見やすい迫力がある

 でも、消極的な声(ため息や悲鳴)も選手に届きやすい。という短所もある。


 なのに、パルセイロファンの ため息や悲鳴が目立つシーンは、全くといっていいほどなかった。

 サッカーを観る文化は、あまりないはずなのに………郷土性の問題だろうか(この問題は今後も取り上げていく)


 そんなパルセイロファンの大声援の力を受けて、レノファに競り勝った。
 松木安太郎も解説として来場した試合は、なかなかの好ゲームだった。



posted by 東スポ(東小岩スポーツ) at 13:37| Comment(0) | J3 その他JFL | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年04月23日

ベガルタ仙台サポーター向け 山雅サポ説明書

 ベガサポ松本山雅のサポーターに対して、どんなイメージを持っているだろうか?


 ・2009年の天皇杯で浦和を倒して、一気にサポが増えた

 ・松田直樹が入団してから、一気にサポが増えた


 どれも間違いではない。しかし、

 おれが、松本山雅サポに対して持っているイメージは、

 どのチームよりも、サポーターがサッカーを楽しんでいるから、結果としてサポーターが増えて勢いがある。というものだ。



 そんなイメージをもった理由は、UM(Ultras Matsumoto)というサポーター団体の存在である。

 UMは03年から具体的な活動を始めているが、05年から集客を意識した活動を行っている。

当時のUMは

 ・ チラシを作り
 ・ それを駅前で配り
 ・ アナウンスの台本を作り
 ・ マッチデープログラムを製作する
 ・ グッズを売る
 ・ 駐車場の交通整理


 などといった応援以外の活動も行っていた。

 UMは、「金を掛けられないチームが、サポーター主導でいかにお客を集められるか」知恵を絞り、
「一見さんが、楽しいと思える空間を作ること」
を目標の1つとして活動しているのだ。






 Jリーグに上がる前のブランメル仙台(現:ベガルタ仙台)は、決して少額ではない公的資金を注入してまで、リトバルスキーやオッツェといった選手を獲得している。

 「有名な選手が来て」「レベルの高いサッカーをすれば」後からお客はついてくる!!


 そんなフロントの考えが、如実に表れているチームつくりである。

 このようなチームつくりの元で、サポーターは、「有名な選手が来る」「レベルの高いサッカーをする」ことばかりに興味をひいた。


 ここで、UMが支援した松本山雅と、(ベガルタを含めた)Jリーグのチームでは、サポーターの考えが全く違うことに気付くだろう。


ベガサポの場合


 サッカーを「競技」として考えている

 スタジアムを満員にしたい

→少しでも上位になれば、観客はついてくる

→テレビで観る欧州みたいな雰囲気にすれば、選手もスタンドも盛り上がる。

→有名な選手が来る。よりレベルの高いサッカーを観られる。

→とにかく頑張って応援することで欧州の雰囲気に近づける

→その邪魔をする者は遠ざける

→選手と感情を共有できる最高のスタジアムの完成

 一見すると非の打ちどころがない、いいことではある。


 しかし、違う考えを持ってサッカーを観ているサポーターと意見が合わせるつもりがない(それが、選手のためだと勘違いしている)ため、
 
 ホーム自由席に排他的要素があり、一見さんは入りづらいのだ。


 観客がサッカーを楽しみづらいスタジアムに最高は有り得ない!!


 しかし、サポーターが、これ以上ないくらい選手に感情移入して、欧州のような応援をした場合、優勝したときには一番達成感がある方法である。

 選手の役に立ったと自認(≒うぬぼれ)する。

 しかし、残念ながら、サッカー界でずっと勝ち続けることは不可能だ





これらの状況を知っている松本山雅サポの場合


 サッカーを「興業」として考えている
 
 スタジアムを満員にしたい

→初心者が応援するためのハードルを低くする

→とにかく楽しい雰囲気で応援する

→選手と感情を共有するのではなく、まず一体感を大切にする
 (自分の意見を押し付けない。押し付けたらホーム自由席に排他的要素ができるため)

→観客席がひとつになる最高のスタジアムの完成


要約すると、



 普通(ベガルタ)のサポーターは、

 勝利することで客を集める(競技)

と考えている




 山雅サポーターは、
 
 試合内容はどうであろうと、サッカーを楽しんでもらおう(興業)

と考えている




 その違いは、アルウィンに1度足を運べばよく分かる。



posted by 東スポ(東小岩スポーツ) at 20:00| Comment(8) | 応援の考え方・自己紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

強風には勝てない

 おれの行動に対して、おれ自身で呆れるときがある。

 先週は宮崎でサッカーを観たというのに、またサッカーを観に遠くへ出かけたくなった。

 おれのような「基本無所属」なサッカーファンは、観たいチームがたくさんあるから、変な行動をとるのは仕方がない。


 …という訳で、ソニー仙台vsアスルクラロ沼津 を観戦するため、宮城県サッカー場へ向かった。




 サクラ満開のサッカー場には、

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キックオフ2時間前に到着したが、ファンらしき人は1人しかいない。


 そんなところでも、スタジアムグルメが充実していれば、いくらでも時間を潰せるのだが、
ブースは1つしかなかった

 その1つこそが、「から揚げの一歩」

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 メニューは「唐揚げ」と「唐揚げ弁当」のみ!!

 唐揚げしかないのかよ…と思いつつ、弁当を購入

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10分後



 この唐揚げがあれば、ベガルタ主催のユアスタと同じくらいスタグルで満足できる!!

という結論に達した。


 唐揚げのおいしさに満足していると、開門の時間となった。


 スタンドに入って実感したことは、
「ユアテックスタジアムとは違うよさがある」ということ。

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 ピッチとの距離が近いのはもちろんだが、
 何となく「おらが町のサッカー場」という風格がある。
美作ラグビー・サッカー場のイメージに似ている。



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 スタンドの客層も、子供や子ども連れの家族が多い。

 スタンド内で、ソニーのコールリーダーがよく使っていた言葉は、
「リスペクト精神」
「ファミリーの空気」

この2つだった。

 どちらもJリーグのサポーターにはあまりない言葉だったが、「勝ちゃあ、観客はついてくる」という考えではないことに共感を覚えた。

 (応援に悲壮感が出てくると、みんな近寄りたがらない)


 両チームのサポーターが、試合前にエール交換をするほのぼのした空気の中、選手が入場してきた。


 ベガルタの緊迫感もいいけれど、こういう牧歌的な感じは「家族連れにピッタリ」だろう。

 強風のなか、試合が始まった。
 ソニーが好調を維持しているようで、圧倒的にボールを支配していた。(風上にエンドをとったこともあるのだろうが)

 DFラインは高く設定されていて、アスルクラロからオフサイドを多くとっていた。

 そのDFラインの中心にいるのは、#22吉田選手
 プレースタイル以上に…美白の肌が気になる。根本裕一以上だ。
 真夏になっても、美白が保てるのか気になる


 ソニーが圧倒的にボールを支配するも、アスルクラロの最終ラインはなかなか突破できず前半終了。

 後半になっても、ペースは変わらない。

 ソニーのコールリーダーは、日本代表やヴェルディでよく歌われる応援歌を使い、ファンも手拍子で選手を後押しする。(有名な歌のほうが、手拍子しやすいのだろう)

 そんな会場の空気が伝わったのか、後半30分瀬田選手のシュートが決まり、ソニー先制!!

 完封勝利を続けていたソニーにとって、勝利が大きく近づいた!!と思った。

 しかし、完封を意識し過ぎたか、DFラインが下がってしまう。

 結果、アスルクラロは効果的な縦パスがどんどん入るようになる。

 ソニーにとってはピンチの連続となったが、決定的なシュートは瀧本選手がファインセーブする。

 何とかソニーが逃げ切るかと思われた後半ロスタイムに、アスルクラロはコーナーキックを得る。

 ここで、蔵田選手が左足で蹴ったボールは、アスルクラロの選手に誰も合わない。

 ボールは風に乗って、そのままゴールネットに入った…

 タイの強豪・ブリーラムのティーラトンに匹敵するボールである(分からない人ゴメンナサイ)。


 この後は、得点が入らず引き分けで試合終了。
 
 ソニーのコールリーダーは、声帯を壊しそうになっていた。





 試合後は、ファンと選手が触れ合うイベントとして、選手主催の「ビンゴ大会」が開催された。

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 子供たちやその親御さんが多く参加したが、

 おれやソニーのコールリーダーも大人げなく参加。

 豪華プレゼントが何か気になるところだが、子どもたちが先にビンゴを達成して、選手からプレゼントを受け取っていた。

 その中身の1つは、「静岡県高校選抜のジャージ」…めちゃくちゃ欲しかった


 1番驚いたプレゼントは、



「JFL選抜東南アジア遠征時の公式ユニフォーム」

………

 選手たちの気前がよすぎる。と思ったが、こんなハイレベルなプレーを魅せる選手たちと、子供たちが触れ合っている光景を見て、ほっこりした気分になった。




 ちなみに、おれのビンゴカードは、

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 リーチにすらならずゲームセット!!!(おれの日ごろの行いが祟ったか)



 それでも、おれは「関東大学リーグ得点王&MVP」の前澤選手とも会話できたので、満足していた。

 ビンゴ大会の後は、両チームのサポーターがお互いの健闘を称えあい、スタジアムを後にした。



posted by 東スポ(東小岩スポーツ) at 11:00| Comment(0) | J3 その他JFL | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年04月20日

ブリオベッカ浦安 敗戦。その悔しさも、醍醐味

ブリオベッカ浦安vs日立ビルシステム@浦安市運動公園陸上競技場(浦陸)

 1−3で、日立ビルシステムの勝利

 ブリオベッカは、浦安市での公式戦初黒星となってしまった。

 



 雨が降る中でも数多くのファンが詰めかけた。

 とはいえ、開幕戦よりも観客は少なく、いささかまったりした空気の中、選手入場。
 試合開始直前に、いきなり国歌斉唱が始まり、山形サポは少し動揺していた。

 
 試合が始まった。

 気が付くと、ブリオベッカは2点のビハインドを背負っていた。(応援がいきなりフルスロットルではなかったのも確かだが、日立ビルシステムの集中力≒気持ちは素晴らしかった)


 こうなると、日立ビルシステムはベタ引き。そんな中浦安は、80分でゴールを3回こじ開けなければならない。

 圧倒的にボールを支配しても、点には結びつかない。

 それでも、サポーターは声で、ファンは手拍子で選手を後押しした(おれは極力、悲壮感を出さないように応援していた)


 こういうときは、時間の経つのが早く感じる。だが、ファンはため息を出さず、罵声を飛ばさなかった。

 そんな我慢が実るのは、残り時間少ない後半37分、浦安の11番・竹中のゴールが決まった。

 このゴールで盛り上がり俄然活気づいた。スタンドは1つになっていき、同点ゴールの気配も生まれた
 と思ったが、後半ロスタイム日立ビルに追加点が生まれる。


 そのまま試合終了。ブリオベッカ浦安は敗戦。



 浦安の選手は、みんな下を向いている。見るからに、悲壮感が漂う。

 それでも、ファンは罵声を飛ばさなかった。
 ある者はひたすら励まし、ある者は温かい手拍子を送った。

 ぬるいと思われそうだが、これでいいのだ。
 浦安の場合、「サッカー観戦を楽しむ文化」はゼロから創りあげる必要があるので、竹中のゴールで少しでも盛り上がってくれれば、うれしい。1回しかできなかったけど、「エレクトリカルパレード」の歌を楽しんでもらえたなら、さらにうれしい。


 まぁ、それでもおれは悔しいが。
 その「悔しさ」があるからこそ、その先にある「喜び・嬉しさ」が大きくなるのだ。



 追伸

 上松 瑛選手、大怪我を乗り越えて8か月ぶりの公式戦出場おめでとう。
 その間にチームは、地域決勝敗退etcいろいろなことがあった。

 これからは、浦安市民の「瑛ファン」が増えるような活躍を魅せてくれ。


posted by 東スポ(東小岩スポーツ) at 21:40| Comment(0) | 2015 ブリオベッカ昇格 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年04月17日

ホンダロック宮崎vs鹿児島ユナイテッド

 2か月の長期出張が終わり、南国に行きたいと思った。

 まず思い浮かべるのは沖縄だが、昨年9月に行っているので、宮崎へ向かった。



 寂しいひとり旅の道中は省略し、

 JFL第6節ホンダロック宮崎vs鹿児島ユナイテッドから話を始める。
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 まず、両チームの横断幕が目に飛び込んできた。
赤を基調をしたホンダロックの横断幕もよかったが、鹿児島ユナイテッドの横断幕の種類の多さにはびっくりした。
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 試合開始前になると、両チームのファンでスタンドが大賑わいとなる。関係者席まで埋まっている。

 選手入場のとき、鹿児島ユナイテッド ベンチ外の選手がスタンドに上がってきた。
 ある選手が、「サポーター席で観戦しましょうか?」とJリーグ経験のある某選手に提案していた。
 某選手は、戸惑いを隠せずにいて、しばらくコンコースで立ち見して試合を観戦していた。
 (注意・両チームのファンは、選手に罵声を浴びせるetcといった失礼なことはしません)


 ホンダロック宮崎のGK桑原一太選手がJFL100試合出場を達成したので、夫人から花束を贈呈された。


 そんな桑原選手のアピールポイントを、公式ホームページから引用する。

 宮崎名産マンゴーのような完熟されたプレーと、宮崎名産地鶏のような鳥人的セービングを武器に、まるでホンダロック製の鍵のようにゴールに鍵をかけ、相手攻撃をシャットダウン。


 ………


 試合が始まった。



 予想に反して、ホンダロックが押していた。
 ホンダロックのサポーター(ほとんど社員)も楽しそうに応援している。

 サポーターの近くにいた子どもたちは、自発的にチームコールをしていた。そんな光景を見たサポーターは、「一緒に応援しよう」と子どもたちに声を掛けた。すると、すぐに反応して一緒に応援を始めた。

 一見すると当たり前の光景に見えるかもしれないが、Jリーグではあまり見られない光景である。
(熱狂的な応援も度が過ぎると、悲壮的に見えてしまうからだ)

 そんなホンダロックであったが、チャンスに決めることができず、前半を終了する。

 後半立ち上がり、鹿児島がPKを獲得し、山田選手が決める。
 鹿児島が先制した後は、ほぼ一方的な試合になる。


 結果は、2-0で鹿児島ユナイテッドが勝利。

 宮崎に大勢詰めかけた鹿児島のサポーターはJリーグ並みの迫力で、選手を後押ししていた。

 特に、五領選手の応援歌では、すごく盛り上がっていた。
 これを数十人でやっていたので、なかなかの迫力だった。


 

 ホンダロックは、カテゴリー問わず、地元に愛されているチームであることが認識し、
 鹿児島は、サポーターの盛り上がりで、J3以上を目指すという気概を感じたことが収穫だった。


posted by 東スポ(東小岩スポーツ) at 19:00| Comment(0) | J3 その他JFL | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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