2017年04月01日

巨人のダン・ミセリ様 衝撃デビューから12年

日本プロ野球界で、印象に残っている助っ人外国人といえば、誰を思い浮かべるだろうか?

今なら、バレンティン、メッセンジャーあたりだろうか。

昔まで含めるなら、バース、クロマティ、ブライアント、ローズを挙げる人も多いだろう。


でも、おれは、巨人の助っ人外国人デビュー戦が、上記の選手の活躍が霞むくらいに衝撃的だった。



それは、2005年4月1日セリーグ開幕戦である。



読売ジャイアンツは、広島カープを相手に、1点リードで9回表を迎えた。

上原・シコースキーの継投で、何とか最少得点差のリードを保っていた。


ここで、ジャイアンツの堀内監督はピッチャーを代えた。助っ人外国人の公式戦デビューである。

その投手は、まず先頭打者を打ち取る。あと2人打ち取れば、ジャイアンツは開幕戦を制する

はずだったのに、次打者ラロッカに同点ホームランを被弾してしまう。(投げたのは、真ん中高めの棒球だった)

ため息が止まらない東京ドーム。

そして、前田智徳には内野安打を打たれ、逆転のランナーを許してしまう。

打席には緒方孝市が入り、その初球、代走福地にあっさり二盗される。キャッチャーの阿部は、二塁に投げることすらできない。

嫌な予感が漂う東京ドーム。

それでも、この助っ人外国人は、ストレートという棒球を緒方に投げ込む。
打球はレフトスタンドへ消えた…

広島カープ逆転。ピッチャーはここでノックアウト。

この人こそ、ダン・ミセリ様である。


この試合の結果
15球 1/3回 打者4 安打3 自責点3 通算防御率81.00


試合後のコメントは「投げて打たれた。これも野球だ!」

以上が、ダン・ミセリ様 衝撃デビューの概要である。

逆転という現象が起きやすい、野球というスポーツの醍醐味を、日本国民にこれほど分かりやすく教えてくれた人がいただろうか?


次の試合は同点の延長12回裏に登板。
案の定、サヨナラ負けを食らう
この試合の結果
13球 1/3回 打者4 安打2 四球1 三振1 自責点1 通算防御率54.00

試合後のコメントは「投げて打たれた。それだけだ!」
分かりやすく、野球の醍醐味を伝え続けるミセリ様。


次の試合は3−8と5点ビハインドでの登板。
案の定打たれる
この試合の結果
30球 1回 打者6 安打2 自責点3 防御率38.70

試合後のコメントは「何故打たれたか?本来の力は出せないしこんなリトルリーグみたいな小さな球場で試合しているからさ」


この結果、(巨人ファン以外から)熱烈に愛されたミセリ様。

しかし、デビューから19日でジャイアンツから解雇されてしまう。

残念でならない


どんな結果にも関わらず飄々を投げる姿
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投げる度に防御率が下がるかっこいい姿
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浅草の人力車に乗り、笑顔を見せる姿
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おれは、忘れない



posted by 東スポ(東小岩スポーツ) at 00:20| Comment(0) | 野球 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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