・2009年の天皇杯で浦和を倒して、一気にサポが増えた
・松田直樹が入団してから、一気にサポが増えた
どれも間違いではない。しかし、
おれが、松本山雅サポに対して持っているイメージは、
どのチームよりも、サポーターがサッカーを楽しんでいるから、結果としてサポーターが増えて勢いがある。というものだ。
そんなイメージをもった理由は、UM(Ultras Matsumoto)というサポーター団体の存在である。
UMは03年から具体的な活動を始めているが、05年から集客を意識した活動を行っている。
当時のUMは
・ チラシを作り
・ それを駅前で配り
・ アナウンスの台本を作り
・ マッチデープログラムを製作する
・ グッズを売る
・ 駐車場の交通整理
などといった応援以外の活動も行っていた。
UMは、「金を掛けられないチームが、サポーター主導でいかにお客を集められるか」知恵を絞り、
「一見さんが、楽しいと思える空間を作ること」
を目標の1つとして活動しているのだ。
Jリーグに上がる前のブランメル仙台(現:ベガルタ仙台)は、決して少額ではない公的資金を注入してまで、リトバルスキーやオッツェといった選手を獲得している。
「有名な選手が来て」「レベルの高いサッカーをすれば」後からお客はついてくる!!
そんなフロントの考えが、如実に表れているチームつくりである。
このようなチームつくりの元で、サポーターは、「有名な選手が来る」「レベルの高いサッカーをする」ことばかりに興味をひいた。
ここで、UMが支援した松本山雅と、(ベガルタを含めた)Jリーグのチームでは、サポーターの考えが全く違うことに気付くだろう。
ベガサポの場合
サッカーを「競技」として考えている
スタジアムを満員にしたい
→少しでも上位になれば、観客はついてくる
→テレビで観る欧州みたいな雰囲気にすれば、選手もスタンドも盛り上がる。
→有名な選手が来る。よりレベルの高いサッカーを観られる。
→とにかく頑張って応援することで欧州の雰囲気に近づける
→その邪魔をする者は遠ざける
→選手と感情を共有できる最高のスタジアムの完成
一見すると非の打ちどころがない、いいことではある。
しかし、違う考えを持ってサッカーを観ているサポーターと意見が合わせるつもりがない(それが、選手のためだと勘違いしている)ため、
ホーム自由席に排他的要素があり、一見さんは入りづらいのだ。
観客がサッカーを楽しみづらいスタジアムに最高は有り得ない!!
しかし、サポーターが、これ以上ないくらい選手に感情移入して、欧州のような応援をした場合、優勝したときには一番達成感がある方法である。
選手の役に立ったと自認(≒うぬぼれ)する。
しかし、残念ながら、サッカー界でずっと勝ち続けることは不可能だ
これらの状況を知っている松本山雅サポの場合
サッカーを「興業」として考えている
スタジアムを満員にしたい
→初心者が応援するためのハードルを低くする
→とにかく楽しい雰囲気で応援する
→選手と感情を共有するのではなく、まず一体感を大切にする
(自分の意見を押し付けない。押し付けたらホーム自由席に排他的要素ができるため)
→観客席がひとつになる最高のスタジアムの完成
要約すると、
普通(ベガルタ)のサポーターは、
勝利することで客を集める(競技)
と考えている
山雅サポーターは、
試合内容はどうであろうと、サッカーを楽しんでもらおう(興業)
と考えている
その違いは、アルウィンに1度足を運べばよく分かる。
まず、おれの意見が全て正しいとは思っていない。サポーターの印象は、個人個人で違って当然だ。
おれは、J1〜JFL全68チームのうち46チームしか現地でホームゲームを観ていないから、サッカーの応援に対して、まだ勉強不足なところはある。
ただ、サポーターに欠点が全くないチームは有り得ない。(松本山雅も欠点はある。特に、ゴール裏の席取りのマナーの悪さは、排他的要素になりうる)
ベガルタはベガルタの長所を活かして、これからもサッカーを楽しみながらチームが存続してほしい。
しかし、勝利至上主義に偏り過ぎる(排他的要素が強まる)と、チームは存続の危機に立たされる。
それは、Jリーグの歴史が証明している。
その元バックスのせいでベガサポが悪く見られるんだからいい迷惑だよね。