まさにそんな試合だったのが、23日(土)に赤羽スポーツの森公園競技場(赤スポ)で行われた、
FC KOREA vs ブリオベッカ浦安 である。
先日、「右サイドの支配者」と書いた田中貴大は、停止明けとなったこの試合で左サイドバックに回った。右サイドバックは前節に続いて山崎紘吉が入った。
前半立ち上がり、浦安は決定機を作らせなかったが、作ることもできなかった。
このまま前半は、お互いにチャンスらしいチャンスも無く、ロスタイムは1秒も取らず。はっきり言って、この45分は見どころがほとんどなかった。
でも、面白いこともあった。
赤スポは、観客席とピッチが近く、臨場感がある。おれは、最前列の1番右側(芝生と客席の間)で観戦していたが、ミスターサイトー(監督)の声が、いつも以上によく聞こえる。
表情やリアクションもよく見えて、監督の心境が手に取るようにわかる。
この日もベンチ入りした、都並テクニカルディレクターは、ほとんど静観していた。
後半になると戦況は一変する。
浦安がゲームを支配し始めた。
FC KOREAのペナルティエリアにどんどん侵入する。決定機も作る。
しかし、齋藤監督が、頭を抱えたり、後ろにのけぞったりするのみ。(こんなシーンは少なくとも3回はあった)
浦安はゴールを割ることができない。
対するFC KOREAは、浦安よりも早め早めの選手交代を行う。
それは、「攻撃的」な交代であった。
特に、ウィングに入った選手のスピードは驚異的であった。
昨年のFC大阪や奈良でも、ここまで縦のスピードが速い選手はいなかった。
後半40分を過ぎても、まだスコアは動かない。
浦安は、これ以上首位との勝ち点差を離されたくないため、さらに前ががりになった。
後半ロスタイム突入直前、FC KOREAのカウンターが発動する。
ウィングに入った選手が独走し、低く速いクロスを送る。
KOREAのシュートを1度は防ぐも、混戦の中から、ゴールを割られてしまった。
痛恨の先制点献上。
3分のロスタイムではスコアは動かず、1−0でFC KOREA が勝利。
結果、浦安と首位VONDS市原との勝ち点差は 2→5 に開いてしまった。
試合後、KOREA側はお祭り騒ぎ。劇的な勝利を収めたので、気持ちはよく分かる。
対する浦安側。明らかに空気が重い。いつも明るいチームが、ウソのように静かだ。
前節は担架に乗せられ負傷退場したのに、先発出場した上松選手。
ファンへのあいさつが終わった後、1人きりで、しばらくベンチに座っている姿が妙に印象的だった………
次節「江戸川クラシコ」については、また今度。