この日は、おれにとって、印象深い1日。
各地でJリーグのデーゲームが行われ、その結果、ベガルタ仙台がJ1昇格を決めた日だから。
それ以上に、全国のサッカーファンの注目を集めたのは、ジェフ千葉。
アウェイ川崎戦で、2-3の敗北を喫して、J2降格が決まった(ちなみに、決勝点はレナチーニョ)。
川崎vs千葉 試合結果(川崎公式HP)
ジェフの降格が決まった直後、ナイトゲームで柏レイソルの試合が行われた。
当時のレイソルは、前節のホームゲームで、残留争いのライバルだった山形に完封負け。
2009Jリーグ ディビジョン1 第30節第1日 柏vs山形
山形兼浦安サポは、この日のGK清水健太のプレーを、今でも「カミケン」と言い続けている。それくらい素晴らしかった。
結果として柏レイソルは、残り4節で残留圏へ勝ち点差9という絶望的な状況でこの日を迎えた。結果次第では、ジェフと同日の降格決定もあり得る。
しかも、対戦相手は来季のACL出場を狙う清水エスパルス。中盤は伊東テル・本田拓也・枝村・藤本淳吾、さらにFWは岡崎・ヨンセン。豪華な布陣だった。
一方の柏レイソルは、山形戦から先発を大きく変更。Jリーグ公式戦初出場の選手を2人も抜擢した。
その結果、柏が勝利を挙げた。それも5-0の大勝。おれは、予想外の結果に驚きを隠せなかった。
2009Jリーグ ディビジョン1 第31節第1日 柏vs清水
これで勢いに乗った柏は、次節で6位の新潟にも勝利。残り2節で残留圏へ勝ち点差4に追い上げた。
そして、残留圏ギリギリの大宮との直接対決で、フランサが3試合連続のゴールを決める。しかし、1-1のドローに終わり、レイソルはJ2降格となった。
この例は極端かもしれないが、弱いチームがV字回復で結果を出すには、いくつかの条件を満たす必要がある。
まずは、出番の少ない(なかった)選手が大活躍すること。
次に、攻撃的な選手が覚醒すること。これは、今月の青森戦以降の幡野が当てはまるかもしれない(先月のホンダロック戦とは別人に見えた)。 ただ、他にも活躍してほしい若手選手は何人か思い浮かぶ。
最後に、連戦の前のインターバルで「できる限り」最高の準備をすること。
(当時の柏レイソルの場合、インターバル中に行われた天皇杯vs神戸で敗北。その直後、監督のネルシーニョが「戦いに勝利するための心構え」を選手に厳しく説いた。結果、チームの意思統一ができた)
現状に戻ると、ブリオベッカは、考えられないほど怪我人が多発。一時は残留圏内に浮上したものの、ここ5試合は1分け4敗。スタメンで使われる選手の底上げにも限界がある。第三者から見れば、「23歳以下のJリーガーの育成型期限付き移籍」でもしない限り、残留は極めて厳しい。(tonanみたいな補強が理想)
しかし、昨日の練習試合(東農大vsBチーム)を見る限り、期待できそうな選手はいる。
その選手がチャンスを生かして、チームに変化をもたらせば「残留への悪あがき」が面白くなるだろう。