2020年03月05日

退団してありがたみが分かる。それが矢部雅明

昨シーズン中盤以降、ブリオベッカ浦安の試合を観ているとき、頭の片隅で思うことがある。

「中盤の底に矢部雅明がいたら…」








ブリオベッカ浦安が関東1部リーグで優勝して、JFL昇格を決めたのは2015年のこと。


当時のサッカーファンからは、攻撃力を評価する声が多かったように思う。


守備が組織的とは言い難かった(5年前と現在の監督は、同じような戦術なので当然だが)。
しかし、失点は少ないほうだった。




組織的とは言い難い守備で、昇格に大きく貢献したのが、矢部雅明だ。



広い守備範囲と、素晴らしい危機察知能力。


攻撃でも的確なパスを見せ、サイドバックや前線の選手が、能力を十分発揮できるような仕事ぶりを見せてくれた。


何より、どんなときもハードワークができる。



このチームの試合を観てから2試合目で、おれは「浦安の明神智和」と呼ぶようになった。


以前、ツイッターにも書いたが、村田翔とのダブルボランチは、「遠藤と明神」を見ているような名コンビだった。


心臓と肺(村田翔 オフィシャルブログ)



参考1.引退・明神智和の魂は今もガンバに。遠藤保仁、山口智、藤春廣輝の秘話。(Number web)

参考2.鹿島・内田が“いぶし銀”を絶賛(ゲキサカ)





先ほど書いたとおり、ブリオベッカは2015年に昇格を決めたが、


そのシーズンの矢部雅明は、


リーグ戦&地域決勝の全試合でフル出場



記録上でも、浦安になくてはならない存在だった。




そんな矢部の1番印象に残っているプレーは、JFLに昇格してから4試合目。アウェイのネクスファジ戦。


前半開始早々、確実に失点と思われたシュートを打たれたが、ギリギリのところでクリアしたシーンだ。


「危機一髪」 ネクスファジvsブリオベッカ浦安



緑色のスパイクでクリアしたのだが、そのスパイクは、


おれが購入してプレゼントしたものだ。


IMG_1160.JPG





他にも思い出深いゲームはいくつかある。

ブリオベッカ浦安、ミッションコンプリート(矢部が決勝アシスト)

「北の門番」から勝ち点を獲得したけど(ソニー戦で勝ち点ゲット)




今シーズンの再開は、いつになるか誰にも分からないが、


輝かしい成績を残すには、矢部のような選手が出てくる必要がある。(今の監督で、今の戦術を継続する場合)


それは、とても難しいことだが、心の中では期待している。
posted by 東スポ(東小岩スポーツ) at 21:30| Comment(0) | 2020 さらに超変革の浦安 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年03月01日

中島宏海 現役引退

中島宏海が、現役選手を引退する。





2016年(JFL1年目)だけ、ブリオベッカ浦安に所属。


当時は、永井・本吉も所属していて、序列はあまり高くなかった。


おれが初めて中島のプレーを見たのは、2月の練習試合だ。


相手は、FC KOREAで2本目からの出場。


主に控え組が出ていて、センターバックに至っては練習生が出場していた。


それでも、中島は的確な指示を出し、じたばたするような素振りは見せず。



流通経済大学トップチームでキャプテンを務めていたことは知っていたが、後にどんな活躍をしたのか調べてみた。




2015年に行われた天皇杯の試合データを見たところ、


栃木SCと対戦して120分完封。PKは5本中2本止めて、勝ち上がりに貢献。

この試合の公式記録(PDF)

流通経済大学トップチームのメンバーがなかなか豪華である。



2回戦の京都サンガ戦は、0-4で敗戦

公式記録(PDF)



記録だけを見ても、中島がJFLレベルでは良いゴールキーパーだといえる。




公式戦でのプレーを初めてみたのは、4月中旬のマルヤス戦(柏の葉)

清水康矢の応援歌を「セギノール」に!


中島がキレキレだった。見事な完封勝利で、ゴールキーパーがヒーローになった試合だ。


次の武蔵野シティ戦(武蔵野)は、GKが中島だから1失点に抑えられた試合。


奈良クラブ戦は、「頭の切れる時間稼ぎ」を見て、本当に良い選手であることを実感する。




個人的には、ゴールキーパーを中島で固定してほしかったが、スタメンは流動的になり、永井・本吉との併用が続く。


中島が再び大活躍したのは、9月下旬のマルヤス戦(豊田市陸)

リーグ得点王がいないなら…


チーム全体ドタバタだったが、中島は終始落ち着いていた。(「買い占めは控えよう」のポスターモデルに採用したいくらい)


それでいて、相手にとっては威圧感を与えていた。PKストップもあり、(チームとして18試合ぶりの)完封勝利に貢献。



この試合で、JFL残留を決定させる。しかし、上層部の傲慢(現状を理解しないで、誤った判断を連発させる)により、ブリオベッカは凋落の一途をたどることに…





ブリオベッカでの活躍を大まかに振り返ったが、今でもチームに戻ってきてほしい。(他のキーパーの実力どうこうではなく、中島の実力と安定感を買っているため)

JFLに所属していた当時も、完封勝利は珍しいが、その試合のキーパーは中島の印象が強かった。






このブログを書いて思ったが、

引退した選手について記事にしたのは初めてかもしれない。


それだけ、中島宏海というキーパーは、素晴らしかった。

第二の人生も幸あれ。
posted by 東スポ(東小岩スポーツ) at 09:58| Comment(0) | 2020 さらに超変革の浦安 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年02月23日

この敗戦は重く受け止めるべき 

2月としては比較的気温が高く、寒風が吹き荒れた令和初の天皇誕生日。


印旛沼のほとりにある順天堂大学のサッカー場で、ブリオベッカ浦安は今シーズン初の公式戦を迎えた。天皇杯千葉県予選準々決勝だ。


対戦相手は、明海大学サッカー部。昨年は、予選の決勝戦がこのカードだったので、レベルの高い試合になることが予測された。


アクセスが良いとは言えない場所だったが、観客は50人以上いる。過去の準々決勝と比べれば、多くのファンが来ている。



しかし、おれはもっと多くの観客に来てほしかった。


個人的には、「アマチュアクラブにとって、天皇杯はリーグ戦より大事」だと考えているので、応援も真剣にやるつもりだった。なので、この日の観戦スタイルは(夏に着る)甚平姿。試合前は動かないので寒い(試合中はちょうどいい)。



他の声出し応援するファンと話しをしている間に、選手入場となる。選手たちはボール回しもせず、すぐに円陣を組んだ。

DSC02930.JPG


今年のユニフォームは、青色が鮮明に映り、フィット感が増した印象だ。ふくよかな体型のファンが、ユニを購入するときは、少し大きめのサイズを選ぶべきだろう。



試合が始まった。


浦安は齋藤翔太(西〇西から移籍)にボールを集めて好機をさぐる。


そこに富塚や小島樹、新加入の伊川拓(いかわ たく 国士舘大卒)が絡む。


サイド一辺倒ではなく、狙いが分かりやすいサッカーという印象を受けた。


一方の明海大は、ボランチのところでボールを奪取する意図をもってプレスをかけていたが、そこでかわされる(浦安からすれば突破する)シーンも散見。


浦安に流れがきているところで、見事な先制点をあげた。村田翔の直接フリーキック炸裂。今年も代えが効かない存在だ。


ゴールを決めた村田は、もちろん称えられるべきだが、左足でフリーキックを蹴るとみせかけた篠田 朋宏(しのだ ともひろ FC大阪から移籍)のフェイントが、ゴールをアシストした形になった。



しかし、最初のセットプレーのピンチを迎えると、明海大にあっさり同点ゴールを許す。悪癖変わらずその1.



嫌な流れになりかけたが、浦安が再び勝ち越す。コーナーキックのチャンスから、山崎 紘吉がゴールを挙げた。キャプテンマークがよく似合う。


前半は、このまま終了。浦安のよい流れが目立った。竹中や秋葉がいなくても、攻撃は機能しているように見える。



後半開始時は、両チームとも動きはなし。浦安は、プレスをより早めた印象を持った。


明海大は、ショートカウンターからゴールを狙う意図を感じた。


後半15分ころ、浦安は痛恨のプレーをしてしまい、明海大にPK献上。理解不能なプレーで相手に大チャンスを与える悪癖変わらずその2.
当然のごとく決められて、楽々と同点に追いつかれる。


その2分後、逆転ゴールを許してしまう。(この時間帯にコールを入れるか悩んだが、かえってチームが混乱する恐れもあったため、おれは結局何もせず。自分勝手な考えだが、悔いは残る)


この逆転ゴールが1番シャクに障る。ペナルティエリアの数m外で、ボールを持った明海大のストライカーをドフリーにしたからだ。

(ペナルティエリア3mくらい外で、浦安の竹中がドフリーでボールを持ったら、浦安ファンは、相手の守備をどう思うだろうか?)1番改善してほしい悪癖変わらず



時間は30分くらい残っていたので、特に慌てることはない。選手交代を駆使して、同点ゴールを狙う。声出しファンは、カモン浦安コールをどんどん入れる。


しかし、敵陣でボールを奪われた後のプレスのかけ方がバラバラで、効果的なロングボールや長い縦パスを入れられる。明海大のプレーに一体感があった。


センターバックの体を張った守備や南のセーブで、これ以上の追加点は許さなかったが、明らかに明海大ペース。


浦安もチャンスは作ったが、効果的なシュートは数えるほど。浦安ファンがヒートアップする場面は、あまりなかった。



そして、聞きたくなかった試合終了のホイッスルを聞いた。2−3でブリオベッカは敗戦。守備の出来、残り30分の内容を考えると、妥当な結果といえる。



勝利した明海大の選手
DSC02931.JPG




この敗戦で、ブリオベッカは天皇杯本戦出場を逃した。



それどころか、天皇杯千葉県予選決勝進出が9年連続でストップ。



今年は、「予選決勝戦のムード」や「J1クラブと対戦するときの以上な高揚感」が味わえないと思うと、本当につらい。「切り替え」なんて言える心境ではない。



他の声出しファンは、そそくさと帰路についたが、おれはその場を動けず。


その理由の50%は「肉体的にも精神的にも疲労していた」

25%は「頭の中を整理するのに時間が掛かった」

最後の25%は、ここで書けない。




おれは、試合終了1時間が経ってから、サッカー場を後にした。



日が暮れた後、最寄り駅のホームに降り立つ。甚平姿には、寒風が身に染みた。
posted by 東スポ(東小岩スポーツ) at 21:24| Comment(0) | 2020 さらに超変革の浦安 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする